書評

書評 瀧本哲史『僕は君たちに武器を配りたい』

いいことが書いてあったので、まとめていこうと思います。これからの時代を生きる大学生必見の内容です。ただ、投資に対しての考え方の違いはありました。

今の資本主義の世界は、ゲリラ戦です。

勉強ができてもコモディティー(高学歴ワーキングプワー)

コモディティーとは、市場に出回っている商品が、個性を失ってしまい、消費者にとってみればどのメーカーのどの商品でも変わらない状況。

 

昨今の勉強ブームは、実は不安解消ビジネス。IT・会計・英語が人気だが、奴隷になるための勉強になりがちなので、注意が必要である。さらに、インターネットによって知識獲得、教育コストが大幅に減少。さらにグローバル化によって人材単価も減少し、安く優秀な人材が手に入る。

 

全産業でコモディティ化が促進している。あらゆるものが買い叩かれている現状がある。

 

資本主義

正しいひとが勝つのが資本主義。より少ないコストで皆が欲しいものを作った人が正義である。人間のいい意味で欲望に合致した、社会を進歩させる動力を内包させたシステムである。ただ、格差が固定される問題はある。

 

かつての富を生み出す仕組みは、略奪、交易、生産性革命であった。なので、社会という仕組みが成り立つことができたが、個人にシフトしつつあるので、

学生ベンチャーがうまくいかない理由は、社会の仕組みを知らないことが原因にある。

 

市場にいる6つのタイプ

 

  1. トレーダー
  2. エキスパート
  3. マーケター
  4. イノベーター
  5. リーダー
  6. インベスター

 

価値を失いつつあるのは、トレーダーとエキスパート。トレーダーは、インターネットの普及により、代理作業に対しての利ざやが少なくなっている。エキスパートは、ある時期特定の知識を身につけても、社会のニーズの変化によって価値が失われてしまう。

マーケターとは、新しくない要素の組み合わせで差異を作り出せる人のこと。企業や商品で差をつけることは難しいので、ターゲット顧客の共感できるストーリーを作る。「自分自身の頭で物事を考えない」人はDQNビジネスのカモにされる。

イノベーターは、全く新しい仕組みを想像する人である。ゼロから作る技術革新だと思いがちだが、意外と新結合みたいなイメージが正しい。自分の働く業界についてヒト、モノ、カネ、の流れを徹底的に研究して、「今しょぼい業界」に新しい風を吹かすのが良い。徹底的にパクる逆の発想が大事。

リーダーは、駄馬をマネジメントするスキルが大切。基本的にクレイジーさが重要である。クレイジーさは、コンプレックスを原動力としている。リーダーには、向き不向きがある。

 

インベスターは、投資家のことである。日本ではイメージが悪いが、資本主義にこの世の中では、大きく世界を分けると、投資家か、投資家に雇われるしかない。また会社は、社長のものというイメージが強いが、実際には株主のものである。

機関投資家は、個人投資家をカモにしていて、投資は基本的に損して学ぶしかない。

トレンドとサイクルを見分けるのが大切。日経新聞は鵜呑みにするのはよくない。

 

投資家になると世の中の見方が変わる

大学では「会計・IT・英語」の勉強に時間をかけず、リベラルアーツ(一般教養)を学ぶべきである。

投資に関して、公開情報に一手間加えると、その情報は自分しか知らないものになる。それが大切な情報となる。

 

まとめ

市場に関しての意見には、納得の意見であった。

個人的に、投資の話で、FX取引がギャンブルと一緒と書かれていて、大枠は同じだと思っているが、 長期投資に関しても似ているとは思っている。この筆者は時間軸をしっかりと示していないので、詳しく反論はできないものの、為替に関しても国の価値を考える指標はたくさんあり、長期投資に該当する面もある。

投資と投機の違い市場に接していると、投資と投機の単語の意味の違いについて疑問を持ったので、比較して見た。 投資(Investment) 利益...

 

バフェットの投資が最高みたいな書き方があるが、あれはアメリカ経済が大幅に成長し続けたことがバックグラウンドにあり、異常な成長に時間軸がすごい長いバフェットがたまたま乗れた側面もある。分析能力は、極めてすごくて、尊敬しかないが、ただ褒めるだけは何か違う気がした。

 

最後に良いと思った動画をあげておきます。