今回は、アメリカ医者の年収が気になったので調べてみました。
USMLEを受けようと考えている人はモチベーションになると思うので、ぜひみてください。
まず前提についてです。
日米の保険支出や健康保険加入率、民間保険
まず日本の現状について。
2018年の日本の対 GDP 保健医療支出(予測値)は 10.9%で、
OECD加盟36か国中6位であり、G7の中では、アメリカよりも圧倒的に低い。
健康保険加入については、国民皆保険なので、ほぼ100%です。
次に米国の現状について。
2018年の米国の対 GDP 保健医療支出(予測値)は 16.9%で、
OECD加盟36か国中1位である。
健康保険加入については、90%と低い。
米国における医療保険の無保険者は2850万人で、人口の8.8%に相当すると言われている。
(Income, Poverty, and Health Insurance Coverage in the United States: 2017)
jmari.med.or.jp/download/RE077.pdf
米国の医者の平均年収は3,000万円超え
世界最大の医療情報サイト「MedScape」が毎年発表している「医療報酬レポート2019年版」によると、プライマリーケアや専門医を含む米国の医師の平均給与は31万3,000ドル(約3,443万円)。
2011年から8年連続で上昇傾向にあります。この調査は2万人以上の医師から収集したデータに基づくものです。
診療科目によって給与は大幅に変わり、
専門医は28万4,000ドル(約3,124万円)、
プライマリーケアは19万5,000ドル(約2,145万円)
です。
最高所得のトップ3は、
- ①整形外科医が48万2,000ドル(約5,302万円)
- ②形成外科医が47万1,000ドル(約5,181万円)
- ③耳鼻咽喉医が46万1,000ドル(約5,071万円)
です。
日本の医師の平均年収は?
厚生労働省よると
勤務医の平均年収は1,000万円~1500万円、
開業医は2,000万円~4000万円だといいます。
米国同様、日本でも医師の所得は年々増えているようです。
ある調査では、日本の医師の診療科目別平均所得のトップ3は
- 在宅医療(1,409万円)
- 精神科(1,378万円)
- 外科(1,373万円)
となっています。
医師が高所得な理由
大きな理由としては以下の2つが考えられる。
需給の関係によるもの
大きな責任を伴う激務
医師になるためには、長年にわたる教育やトレーニングの積み重ねが必須です。
それゆえに医師は多大なる尊敬と信頼を受けます。
一般的に、専門分野によって所得が大きく変わることも珍しくないのですが、
米国では医療に携わるあらゆる分野の医師が高給を得ています。
アメリカでは特に専門医が多すぎる点が指摘されています。
専門医のほうが給与が高いと述べましたが、他国の医師の3分の2が一般医であるのに対し、米国の医師の3分の2は専門医だといわれています。
他国では一般医が診察することを、米国では専門家が診察するという仕組みが原因で、医療費が膨れ上がっている可能性があるということです。
それでも多くの医師が不満あり
「給与をもらい過ぎている」と言われる米国の医師ですが、その半数が現在の給与に不満を持っています。アメリカで一人前の医師として所得を得るまでのとても大変です。
えげつない苦労が待ち受けてます。
医学教育のコストは、過去20年間で大幅に増加しています。
AAMCによると、公立医学校の1年間の平均費用(授業料、手数料、健康保険を含む)は、2016〜2017年の州内の学生が34,592ドル(約380万5,120円)、州外の学生が58,668ドル(約645万3,480円)でした。
(https://www.amsa.org/advocacy/action-committees/twp/tuition-faq/)
医学部への出席の費用と、それを支払うためにアルバイトで教育を両立させることの困難さを考えると、一般的に学生ローンが標準的です。
AAMCによると、2014年の学生ローンの平均負債額は176,348ドル(約1939万円)で、その半分近く(43%)が200,000ドル(約2200万)を超えています。
メディカルスクールと大学で合計8年を学業に費やした後、トレーニングに3~7年を費やすのが一般的です。
このような苦労を重ねているので、本人たちはたくさんもらっているとは思ってないようです。